いつぐらいからだっただろう。
詩が好きだなぁ、って気づいたのは。
そう気づいたら、好きな詩が増えていった。
ふと、そのうちのいくつかが頭に浮かんだ。
今日は、まどみちおさんのこの詩を投稿。
やっぱりいいなぁ。
地球の用事
ビーズつなぎの 手から おちた
赤い ビーズ指さきから ひざへ
ひざから ざぶとんへ
ざぶとんから たたみへひくい ほうへ
ひくい ほうへと
かけて いってたたみの すみの こげあなに
はいって とまったいわれた とおりの 道を
ちゃんと かけて
いわれた とおりの ところへ
ちゃんと 来ましたと いうように
いま あんしんした 顔で
光って いるああ こんなに 小さな
ちびちゃんを
ここまで 走らせた
地球の 用事は
なんだったのだろう
過ごしやすい季節の昼下がり、
光が差し込む畳の部屋。
そんな情景が目に浮かぶとともに、
気持ちが和らぐ詩。
それだけでなく、
この地球に働く力の不可思議さも感じる。
なんとも言えない余韻が好き。