済んだことなのに。
そう思っていても、ちっとも済んでないことがある。
本当に沢山ある。
きちんと、なんらかの儀式や形式をとって終わらせたこと。
でも、それは現実的な部分、物理的な部分だけ、なのだ。
心は、そうは簡単にはいかない。
少しずつ自分の内側に触れて、
焦らず必要な時間をかけて、
ゆっくりと起こる気持ちを一つ一つ確かめて、
真の質量だけ深く深く感じて。
そうやって、真の気持ちに触れられた時、ゆっくりと溶けていく。
外側だけ見れば済ませたこと、に見えても、
あるいは、済ませたと思っていても、
心の内側はもっと複雑で沢山の気持ちが入り混じっている。
一つ一つ紐解いて、何が心の中にあるのか、どんな気持ち達があるのか。
見ていくこと、触っていくこと、感じていくこと。
それは時に痛みも伴う。
怖さもあると思う。
けれど、通り抜けてしまえば、
その痛みも怖さも、
自分という大きな存在のほんの一部でしかなかったのだと気づく。
そして、その先にきっと、光があるのだと思う。