本当の自分を知るということ
以前、佐渡金山を訪れたことがあります。
金を採掘するために、地中深くに坑道が掘り巡らされていました。
明治時代には機械化・近代化が図られたものの、
江戸時代は、坑道は人の手で掘られていました。
それはそれは、多くの人手と時間がかかっただろう、と、長い坑道を歩きながら驚いていました。
その時のことを思い出していたら、
自分を知ることは、金の採掘に似てるかもしれない、とふと思いました。
人の心は深遠で、広大なる宇宙のようなもの。
今の自分を作る沢山の経験と記憶たちの奥に、
柔らかで純粋な感性、あるいは自分にとっての真実が眠っている。
昔の人々が、金を探し当てるために、長い時間をかけて坑道を掘っていったように、
自分の心の内側へと、一段一段、階段を降りていくような作業になる。
遅々として進んでいないようなもどかしさを感じることもあれば、
一つ一つ、ああ、これが私の真実だ、と気づく嬉しい瞬間もある。
だから、3歩進んだけど2歩下がっている、みたいな感覚に襲われても、
自分を責めず、腐らず、少しずつ進んでいくことが大切なのだと、
クライアントの方に関わることを通して、そして自分の体験を振り返ってみても思います。
先日、傾聴セッションを受けていただいた方から感想をいただきましたので、許可を得て掲載させていただきます。
セッションご感想:出来事に対する自分の行動パターンに気づくことができました
最も印象に残ったことをお聞かせください
カウンセラーのとても落ち着いた雰囲気が心地よかったこと、
例を挙げて説明するときの例えがとてもわかりやすかったこと。
今回のセッションでどんな気づきがありましたか?
子供の頃の満たされなかった思いが感じられたこと。
子供時代の出来事は、遙か昔のことなので、
今までなかなか思い出すことができませんでしたが、
少しだけ思い出すことができてきました。
セッション全体を通していかがでしたか?
ジャストフィットな感じでした。
セッション前の到達したかったポイントだけでなく、
会話の中で、出来事に対する自分の行動パターンに気づくことができました。
日常生活で自分のくせに気づき、行動を変えることができると思いました。
どんな方にこのセッションをお勧めしたいですか?
行動を起こすまでがどちらかというと慎重で、
物事のあり方について深く知りたいと思う方。
以上がご感想でした。
今、自分に起きていることが、自分を知る入り口となる
自分のパターンは、あくまでパターンで、それが本当の自分ではないと気づくことがあります。
けれど、どうやったら気づけるの?
自分を知るって、一体どうしたらいいの?と思うことがあるでしょう。
今、自分に起きているイライラ、モヤモヤ、苦しみ、困ったことなどが、
その入り口となっていきます。
そんなものはありません、と思うかもしれません。
けれど、よーく思い返してみてください。
見ないように、感じないようにしている、それらの気持ちがあることがあります。
繰り返し自分の中に起きているのに、面倒だからと脇にやっていることもあるかもしれません。
無理にほじくりかえす必要はありませんが、
心当たりがある場合には、その入り口から自分の内側を見つめてみるといいと思います。
その奥に、本当に出会いたかった自分が待っています。