暗がりの暗さが増し、
足がすくんで、
前へ進むことをやめた。
雲間からのぞく
僅かばかりの星明かりは、
心に差し込む
希望のかけらとなり得ても、
足元を照らす
光にはなり得ない。
冬至を過ぎたばかりの
新月の夜。
夜が明けて、
全てを照らす太陽が昇ってくる。
厚い雲すらも
阻めない明るさ。
ゆっくりと
ゆっくりと
暗がりが薄らいでいく。
怖くて進めなかったあの道も、
今なら歩いていける。
暗く閉ざされて、
道の様子も、
道があるのかすらも
分からなかった夜。
孤独と絶望の淵で、
幾夜を途方に暮れて過ごしただろう。
あの日の私に言ってあげたい。
夜はいずれ明けて、
歩き出せる時がくる。
どんなに暗くても。
どんなに怖くても。
どんなに明日が見えなくても。
大丈夫。
大丈夫だよ。