人の持つ魂の質と音色が、心に深く刻まれる時

小さな白い花

お線香をあげに、亡くなった知人のお宅へ伺った。

もうこの世から旅立った故人の、一度も伺ったことのないお宅へとお邪魔するのは、

考えてみると不思議な状況である。

ご家族の方ともこれまでお会いしたことはない。

初対面の人同士が、自宅というとてもプライベートな空間で、その間をつなぐ人の存在なしに会う。

亡くなっているからこそ受け入れられているこの状況は、通常時の感覚で振り返ると、少し奇妙に感じられる。

けれど、故人とつながっていたという共通点が、間を取り持つ。

亡くなってしまったら、本当はいつでもそこにいて、お墓にも自宅にも行かなくても、会えるのかもしれない。

けれど、どこへも向けることのできない悼む気持ちや悲しみを、

お互いに慰め合うその時間を、

人間は自然と求めてしまうものなのかもしれない。

最期の時をどう過ごしていたのか、何を思っていたのか、苦しんだのか苦しまなかったのか・・・。

ご家族しか知り得ないお話を、失礼のないようにお聞きする。

あぁ、、あの方らしいね。

あぁ、、最期まで・・・。

亡くなるまでの最後の様子は、本当は知らなくてもいいことだけれど、なぜ知りたくなるのだろう。

故人との交わせなかった会話を、果たせなかった再会を、

様子を聞かせてもらうことを通して、しているのかもしれない。

生前お世話になったことや、いただいた有形無形のものを思い浮かべ、ご家族の方にお伝えする。

そうすることで、故人へと伝えられているような気持ちになるのかもしれない。

ひとしきり話をし終えて、お宅を後にすると、故人のエネルギーの質や音色が、心と体に鮮明に蘇ってくる。

人は一人一人異なる、魂の質と音色を持っている。

そして、それは亡くなった後に、その純粋な核となる部分が周囲の人に刻まれるのかもしれない。

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この記事を書いた人

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わたなべ えり

カウンセラー/セラピスト/講師/ファシリテーター
カウンセリング・セラピー・コーチングなどを融合させ、人がいのちの喜びを生きることをサポートしています。
10代の頃から心に興味を持ち学ぶ。「自分のやりたいことが分からない」、「感情が分からない」、「人とのコミュニケーションがうまくできない」、自身も苦しんだこれらの悩みに光をもたらしてくれたのは、心の学びを通じて、自分の心を見つめることでした。
悩み苦しみは、転じていのちの喜びへと通じているのだと思います。そのプロセスの伴走をさせていただいています。
好きなことは、旅、読書、音楽を聞くこと、散歩。また、自然をこよなく愛する。