カウンセリング・セラピーで起こる変化

公園に咲く、一輪の白い花

お盆も終わり、暑さも落ち着いてきた。

猛暑から解放された身体は、少しずつ暑さに対抗する姿勢を緩めている。

そんな折、今朝起きたら、また一つ空気が変わったのを感じた。

湿度が低くなり、乾いた空気になった。

ああ、爽やかで気持ち良い。

身体が軽く感じる。

その軽さを身体が喜んでいると、ふと夏が終わっていくのだと理解した。

そうしたら、胸のあたりに寂しさを感じた。

頭と心と身体の声が、それぞれ聞こえてきたことに、ふふっと少し可笑しくなった。

それぞれの言い分をまるっと受け入れる。

いろんな声や、感覚や、気持ちが自分の中にあるんだなあ、と。

こうした自己観察は、楽しい時や心地良い時はできても、不快な時や感じたくない気持ちが起こってくる時は難しいものだ。

けれど、心地良い時も心地悪い時も、自分の中で起きてくることを否定しない。

どんな気持ちも感覚も、頭の声も、押し込めたり追いやったりせずに、うんうんそうなんだね、と受け止める。

だって、あるんだもの。

起こってきているんだもの。

否定したら、苦しくなってしまう。

苦しさや生きづらさが少しずつ消えていった入り口は、この一歩からだったと思う。

自分を知り発見していく道、どんな時も自分らしくいられるようになっていった道の始まりだった。

自分自身という片時も離れることのない存在と、

自分が仲良くできていないなら、一緒にいてリラックスできないなら、

そして、その存在に自分が優しくできないのなら、

どうして他人と良い関係を築くことができるだろう。

今となっては、当然のように思えるその感覚も、心の学びを始めたばかりの頃の私は分かってなどいなかった。

自分を否定し疑って、知らず知らずのうちに人の感覚や意見を採用していた。

自分の声をどれほど聞けていなかっただろうか、と思う。

一歩一歩、歩みを進めていく毎に、自分を発見し、自分を知っていった。

そこには、なかなか面白い自分との出会いがあった。

今も、どんどん新しい自分に出会い続けている。

「これが自分」と思っていた自分像が、どんどん変化していく。

カウンセリング、セラピーのセッションでは、

必要があって取り入れたこと、身につけたことが、

今は必要でないことにどんどん気づいていくからだ。

日焼けした古い肌が剥がれ落ちていくように、もう充分癒えた傷のかさぶたが取れていくように、それらはポロッと外れていく。

そうすると、世界の見え方が変わり、周囲の人に対する認識が、変わっていく。

もちろん、この過程は苦しい時も痛い時もあるけれど、その先に新しい自分、あるいは本来の自分がいる。

今朝、秋の到来を感じたように、日々の何気ないことや小さな変化にも敏感になり、幸せを感じることも増えていく。

周囲が変わったのではなく、自分が変わったから気づくようになるのだ。

感性を取り戻していく、本来の自分を思い出していく、そして真実と出会っていく。

それが、カウンセリング・セラピーの中で起こることだと思う。

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この記事を書いた人

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わたなべ えり

カウンセラー/セラピスト/講師/ファシリテーター
カウンセリング・セラピー・コーチングなどを融合させ、人がいのちの喜びを生きることをサポートしています。
10代の頃から心に興味を持ち学ぶ。「自分のやりたいことが分からない」、「感情が分からない」、「人とのコミュニケーションがうまくできない」、自身も苦しんだこれらの悩みに光をもたらしてくれたのは、心の学びを通じて、自分の心を見つめることでした。
悩み苦しみは、転じていのちの喜びへと通じているのだと思います。そのプロセスの伴走をさせていただいています。
好きなことは、旅、読書、音楽を聞くこと、散歩。また、自然をこよなく愛する。