友人に教えてもらい、その存在を知ることとなった、みうらじゅんフェス!。
みうらじゅんさんは、時折、テレビなどで見かけていたけれど、
その存在やエネルギーがとても好きだ。
あまり作品は知らないものの、みうらじゅんさんのフェスなら絶対に面白いだろう、と思い、
早速行ける日を調べて行くことにした。
いざ会場へ!ツッコミ如来像のお出迎え
場所は川崎市市民ミュージアム。
初めて訪れたけれど、等々力緑地のすぐそばで、
緑に囲まれたとても気持ちの良い場所。
うーん、深呼吸したくなる。
ミュージアムの建物には、大きく「フェス開催!」のお知らせ。
もう、この看板を見ただけでワクワクしてくる。
展示会の場所が分かりにくく、
建物に入ってすぐの総合案内で、展示会入り口への行き方を聞いてみた。
すると、案内の方曰く、
「エレベーターで2階へどうぞ。でも、そうすると『ツッコミ如来像』が見れないので、階段がオススメです」
とのこと。
ツッコミ如来像??
早速面白いものが見れそう。笑
ということで、階段で2階へ行くことに。
何だろう、どんな物なんだろう?と思いながら、階段を上がると、
目の前にいらっしゃいました。
ツッコミ如来像。
入り口入る前から楽しませてくれる。笑
展示室へと入場!入口のインタビュー動画が面白い
そして、入り口でチケットを購入し、中へと向かう。
入るとすぐに、みうらじゅんさんのインタビュー動画が放映されていた。
今回のフェス開催にあたってのインタビュー、とのこと。
まあまあの長さがある動画だったけれど、これまた面白くて、
クスクスと笑いながら、最後まで見てしまった。
みうらじゅんさんは動画の中で、
「このフェスは中学生以下無料なので、
親御さんが心配になっているかもしれませんが・・・、不安はありません!」
とおっしゃっていた。笑
そして、
「一人の人間から、これだけのことが生まれるんだと勇気を与えられると思う」
と語っていたのを、笑いながら聞いていたけれど、
全ての展示を見終えたときに持った感想は、まさにその言葉通りだった。
本当に、なんといったら言いか、
驚きと感動と微笑ましさとが入り混じり、更にはバカバカしいのに神々しさすら感じる、
とても一言では言い表しにくい体験だったのだ。
幼少時代から時系列で並ぶ展示に、感嘆!
みうらじゅんさん作の展示品は、時系列と共に並べられていて、
最初は幼少時代から始まっていった。
数々の作品を見る私は、その時代が幼少時代のうちは、
子どもって、こういうバカバカしいものが好きだし、ただ夢中で作ったりするよなぁ〜、可愛いなぁ~、
なんて半ば親になったかのような気持ちで見ていた。
が・・・。
少年時代、思春期、青年時代、大人になってからも、一向に減らない作品数。
むしろ、どんどん増えて、そのタッチも方向性も、どんどんと発展し、
ビッグバンと共に膨張が始まった宇宙がとめどなく広がっていくように、
終わりなき広がりを続けていった。
マイブームの種類も数も膨大。
ただただ圧倒される。
可愛いなぁ、なんて思ってた親心はすっかり消え失せ、
すごいな・・・、どこまでいっちゃうんだろう、と段々感嘆の域へと入っていった。
アートギャラリーの膨大なコレクション!
作品展示を見終わると、今度は同じチケットで入れるアートギャラリーへと移動。
ここからは、みうらじゅんのコレクションをたっぷりと見ていくことができる。
入り口近くには、
「いやげ物(もらってもあまり嬉しくないんじゃない?と思われる土産物)」のコレクションの数々や、
ゆるキャラなどが鎮座。
膨大すぎて、写真は撮りきれなかったけれど、
他にも沢山たーくさん!本当に沢山のマイブームコレクションが並べられていた。
その数の過剰さたるや、想像の域を超えていた。
ここまで来ると、もう感嘆を超えて、更には感動も超えて、心が踊りだす。
何だか分からないけど、やばい、ちょー楽しい!という感じ。
愛すべき変態、愛しき変人。
この方は、自分の内側から湧き上がってくるものにそのまま乗っかって、
ちょー楽しんで、もうとにかく夢中なんだな。
そう思った。
そして、そんな風に夢中で生きている中で、
実は多くの人が謎に思っていながら通り過ぎている事物を、
独自のセンスのネーミングで切り取り、ちょっと笑っちゃうような存在へと変えてしまう。
よくよく見ていると、作り手の苦肉の策ともいえる、滑稽に思えるものを見逃さずに、面白がりながら探求してしまう。
気持ち良いぐらいに夢中になりながら。
そんなエネルギーをバチャバチャと浴びながら、
全てを見終わる頃には、足取り軽やか、湧き上がるワクワク感とともに、
気分は爽快になっていた。
とにかく膨大な量の作品とコレクションの数々から、
人はここまで湧き上がってくるエネルギーのままに生き、表現することができるんだと!感動と勇気をもらっていた。
人間ってすごい!みうらじゅんさん、すごい!
ああ、本当に良いものを見させていただいた。感謝!
そんな気持ちだった。
すべて見終わって思ったこと
内側から湧き上がるものを堰き止めずに、溢れさせていくと、
本来人はこんな風に、枠にはまらない仕事をして、他の誰とも違うその人自身の人生を生きていくのかもしれない。
これこそが、私たち一人一人が生まれてきた意味なんじゃないか。
より多くの人が、こんな風に溢れてくるものを解放していったら、きっと世の中面白くなる!と希望すら持った。
みうらじゅんさんは、どんなカテゴリーにもはまらない、
その存在自体が職業のような、いまの時代の先駆け的存在のようにも感じたけれど、
これからの時代は、きっと更に多くの人がそうなっていくのだろう。
ああ、この愛すべき変態、愛しき変人。
私はこういう人がたまらなく好きだ。
自分の内側から湧き上がるものに従って生きていく、そんな人たち、そんな状態の人たち。
私もこんな風に、もっと自分を解放していきたい。
そう思った。
そして、もう一つ思ったことは、展示会や美術展などへもっと足を運んでいこうということ。
今回こうした展示会に訪れたのは、久しぶりで、自分の中で展示会という場所の意味が少し変わった気がした。
今までは、どちらかというと作品の鑑賞だけにとどまっていたような気がする。
けれど、今回訪れてみて、展示会や美術展という場所は、
同じ地球の旅人として生きる誰かの、一人の人間としてのエネルギーを感じ取れる場所なんだ、と感じた。
自分にとってこれまでと違った意味合いを感じ始めたのだ。
みうらじゅんさんのフェスだったからこそかもしれないけれど、
この感覚を持ちながら色んな展示会に足を運んだら、何を感じるんだろう?といまとても興味がある。
だから、他にもいろいろと訪れてみたいと思っている。
参考ページ:MJ’s FES みうらじゅんフェス!マイブームの全貌展 SINCE 1958(2018/1/27~3/25の期間展示)